「DTFプリンター」と「UV-DTFプリンター」は何が違う?用途別の選び方とビジネス活用事例

DTFプリンターとUV-DTFプリンターの違いとは?

「DTFプリンターを探しているけれど、検索すると『UV-DTF』という言葉も出てきて混乱している」
「Tシャツもスマホケースも作りたいけれど、一台でできるの?」

近年、プリントビジネス業界で注目を集めている「DTF(Direct to Film)」技術。しかし、ここには大きな落とし穴があります。それは、DTFプリンター」と「UV-DTFプリンター」は、名前は似ていても「作れるもの」が全く異なる別物であるという点です。

この記事では、実運用パイオニアである私たちが、この2つの違いを明確に解説し、あなたのビジネスにはどちらが必要なのかをナビゲートします。

第1章:最大の違いは「素材」!一目でわかる比較表

結論から言うと、選ぶ基準はシンプルです。

  • DTFプリンター「布(ウェア)」が得意
  • UV-DTFプリンター「硬いモノ(雑貨)」が得意
項目 DTFプリンター
(アパレル向け)
UV-DTFプリンター
(ハードグッズ向け)
メインアイテム Tシャツ、パーカー、布バッグ
(綿、ポリ、ナイロン等)
スマホケース、ボトル、ペン
(プラ、金属、ガラス、陶器等)
転写の仕組み 「熱」で圧着
(ヒートプレス機が必要)
「シール」として貼る
(指やスキージで擦るだけ)
質感・仕上がり 生地に馴染むソフトな風合い
通気性があり、伸縮に強い
盛り上がりのあるリッチな質感
光沢(ニス)加工が可能
洗濯・洗浄 洗濯機OK
(JIS堅牢度試験もクリア)
手洗い推奨
(食洗機やタワシはNGな場合も)

第2章:「DTFプリンター」はアパレル革命の主役

一般的に単に「DTF」と言った場合、こちらのアパレル(布)用を指すことがほとんどです。

プリント活用例

Tシャツ

スナップバックキャップ

パーカー

トートバッグ

ポロシャツ

ミニトート

ハット

仕組みと特徴

専用フィルムにインクを印刷し、その上から「ホットメルトパウダー(糊)」をかけて熱で溶かします。これをTシャツなどの生地に乗せ、ヒートプレス機(熱プレス)でギュッと圧着することで定着させます。

こんなビジネスにおすすめ

  • アパレルブランドの立ち上げ:製版代が不要なので、1枚からフルカラーのTシャツを作れます。
  • ユニフォーム制作:スポーツウェア(ポリエステル)や作業着(ナイロン)など、インクジェットでは難しかった素材にもプリント可能です。
  • アパレルショップの店頭サービス:お客様が選んだデザインをその場でプリントして提供できます。
DTFプリンター

第3章:「UV-DTFプリンター」は常識破りのグッズ製造機

一方、UV-DTFプリンターは「形のある硬いモノ」にプリントするための技術です。「転写シール」の究極進化版とイメージしてください。

プリント活用例

コインケースへの箔転写

ヘルメットへの箔転写

和紙への箔転写

マグカップへの転写

グラスへの転写

ペンスタンドへの転写

ステンレスタンブラーへの転写

ギフトボックスへの転写

仕組みと特徴

紫外線(UV)で瞬時に固まるインクを使い、糊が付いたフィルムに印刷します。最大の特徴は「熱を使わない」こと。
出来上がったフィルムは強力なシール状になっており、これを対象物に貼り付け、上から擦ってフィルムを剥がすだけでプリントが完了します。

こんなビジネスにおすすめ

  • オリジナルグッズ・ノベルティ販売:モバイルバッテリー、アクリルスタンド、ボールペンなど、平らでない曲面にも貼れます。
  • アウトドア・キャンプ用品:ステンレスボトルやタンブラー、ヘルメットなど、熱プレス機に入らない形状のアイテムに最適です。
  • パッケージ・銘板作成:小ロットの商品パッケージや、機械銘板のラベル作成にも使われます。
UV-DTFプリンター

第4章:成功事例から学ぶ「賢い選び方」

あなたのビジネスゴールに合わせて、どちらを導入すべきか(あるいは両方か)を見ていきましょう。

ケースA:アパレルブランドで独立したい!

「DTFプリンター」がオススメです。
UV-DTFは洗濯耐性が低く、生地を引っ張ると割れてしまうため、Tシャツプリントには不向きです。xToolなどのDTFプリンターがあれば、Tシャツ、パーカー、帽子、トートバッグと、布製品全般を網羅できます。

ケースB:同人グッズや記念品を作りたい!

「UV-DTFプリンター」がオススメです。
アクリルキーホルダーや缶バッジ、スマホケースなどはUV-DTFの独壇場です。特に「クリアインク(厚盛りニス)」を使った立体的な表現は、付加価値が高く人気があります。

ケースC:店舗の売上を倍増させたい!

最強の布陣は「DTF ✕ UV-DTF」の2台持ちです。
例えば、カフェや雑貨店でイラストレーターのイベントを行う際、DTFで「Tシャツ」を作り、UV-DTFプリンターで「タンブラー」や「コースター」を作る。同じデザインで商品ラインナップを一気に広げられるため、客単価アップに直結します。

第5章:まとめ:目的に合った「武器」を選ぼう

名前は似ていますが、DTFとUV-DTFは活躍するフィールドが全く違います。

  • 着るもの・布なら「DTFプリンター」
  • 使うもの・硬いグッズなら「UV-DTFプリンター」

イメージ・マジックでは、この両方の最新機種を取り扱い、実際の運用ノウハウに基づいたサポートを行っています。
「自分の作りたいグッズにはどっちが合っている?」「実物を見て仕上がりを確認したい」という方は、ぜひショールームへお越しください。プロのスタッフが最適な一台をご提案します。

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